製造現場で行われる品質検査には3つの種類が存在します。
●製造前に行う受入検査
●製造中に行う工程間検査
●製造後に行う出荷検査
目的や検査方法こそ異なるものの、どれも品質を維持するために重要な検査です。
製造前に行う受入検査
受入検査とは、社外から受け入れた原材料や部品などに問題がないかを判断する検査です。
受入検査をないがしろにすると、工程間で規格が合わない、部品の組み立てができないなどの異常が発生し、良い製品を作れません。
また、製造中や製造後に問題が発生しても損害を被るのは製造会社となるため、損害を減らすためにも必要な検査です。
検査方法には受け入れた原材料や部品すべてを見る全数検査と、一部を抜粋して見る抜き取り検査の2つがありますが、製造中や製造後に異常を発生させないためにも全数検査を取り入れるべきでしょう。
製造中に行う工程間検査
工程間検査とは、製造中の製品を次の工程に進めてよいかを判断する検査です。工程ごとに検査が行われるため、長いほど検査回数も多くなります。
工程間検査は不良品を見つける役割も持っていますが、不良品が多くなる工程を特定する役割も持っており、改善のためのデータ収集も可能です。
検査方法には製品の外に傷や汚れがないかを見る外観検査と、製品のなかに異物が混入していないかを見る異物検査の2つがあります。
製造後に行う出荷検査
出荷検査とは、完成した製品を出荷してよいかを判断する検査で、最終検査とも呼ばれます。
出荷検査をないがしろにすると返品や追加発送、製品のクレームなどが発生し、取引先や顧客の信頼を失いかねません。
検査方法は一般的に、検査対象の製品が初めて製造された場合は全数検査、そうでない場合は抜き取り検査を行います。
また、検査をする人員や使用原材料、部品の変更があった場合でも全数検査を行います。